遥かなる旅路 第壱話・鹿並み戦士


遥かなる旅路 第壱話・鹿並み戦士
投稿日 8月7日(土)11時02分 投稿者 るし 削除

私の最初の目標は、戦士になることだった。だが、旅立った
ばかりで戦闘能力が0に等しい私は、とりあえず武器屋に向かった。
今の私の力では、小動物を相手にするのがやっとだろうなぁ・・・
そう思いながら装備を整え、ベスパーの南西に広がる森へと狩りに
出た。私は早く強くなりたかった。
強くなってやるんだー!と思いながら森の中をさまよっていると、
一頭の鹿を発見した。初獲物だ!弱そうだしこいつならいける!
私は剣と盾を構え、鹿に向かって突進した。
が・・・・しかし!
「うおおお!こ、この鹿つえぇぇ!!」
やたら強いその鹿をやっと倒した時、私も瀕死の重症を負っていた。
うう、これでは鹿並みの強さしか持っていない鹿並み戦士だ・・・。
「うわああー鹿並みなんていやだぁー!」
その後、私は動物達にボコボコにされながらも修行に励んだのだった。
もっともっと強くなるために・・・。鹿並みから卒業するために・・・・・!

私は今、愛馬Eosとともにベスパー南西の森に立っている。
修行時代のなつかしい思い出が、この森に入るとよみがえってくる。
「ここにくると昔のことを思い出すなぁ〜。あの頃はハインドにも
苦戦してたっけ・・・」
なつかしい思い出に浸りながら、私は森の中を歩き回った。
そういえばここは動物が少ない。30分くらい歩き回っても一頭にも
出会えなかったことがあるくらいだ。今思うと、効率悪かったんだなぁ。
そんなことを考えつつ、さーて、そろそろ帰るか〜と思ったその時だ。
私は木の陰にハインドがいることに気がついた。その瞬間、私は愛用の
ハルバードを手に取りハインドに襲いかかった!
うへへ・・・・今なら絶対に負けんぞぉ!(そりゃそうだ)
                          〜つづく〜

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